書道用具の揃え方
まず、書道を始めるには用具が必要です。必要最低限の用具をご紹介すると、
● 筆
● 紙
● 墨汁
● 墨池
● 下敷き
● 文鎮
の6点です。これさえあれば、とりあえず書き始められます!
筆
用具の中でも一番大事なのは筆です。筆によって書き味は大きく左右されますが、大きさや種類がたくさんあり迷いますよね。
まず大きさは、半紙に2字もしくは4~6字書いていける筆を購入することをおすすめします。具体的には、穂先の長さが4.5~5.5㎝ほど、筆軸の太さが1~1.5㎝ほどのものがよいと思います。
毛の種類もいろいろありますが、まずは扱いやすいと言われる、兼毫筆(けんごうふで)(または兼毛筆)を選ぶのがおすすめです。
値段は、1,000~3,000円くらいを目安にされるといいと思います。
100円ショップでも販売されていますが、安すぎるものは書きにくいことが多く、筆の扱いに慣れていない初心者の方には特におすすめできません。また高すぎるものも、自分の力がついていない状態では筆の良さを発揮できません。大事に使っていても消耗してしまうものなので、無理なく買いやすい値段のものを選んでみてください。
紙
紙は、まず「半紙」を100円ショップで買ってもらうのが一番手軽だと思います。
「半紙」とは、書写の授業で使っていたもので、A4をひとまわり大きくしたくらいのサイズのもののことです。
紙の質も、上等なものを求めるときりがありませんが、とにかく「筆で書いてみる」ことが最優先なので、まずは安い紙を使って思う存分書いてみることが楽しみを感じるコツかなと思っています。
安い紙は表面がツルツルしているので書きにくいと感じるときは、ぜひ裏面を使ってみてください。
筆への抵抗が出て、「かすれ」も出やすく、少し質の良い紙で書いているような感覚を味わえます。
墨汁
墨汁(墨液)も値段がさまざまありますが、私は400~500mlで1,000~1,500円のものを使っています。学童用としてもう少し安い値段で売られているものもありますし、100円ショップでも入手できますが、安い墨汁は筆を洗う際に落ちにくく、筆に汚れがたまっていきやすいため、筆を傷めやすいという欠点があります。
とにかく手軽に始めてみたい、お試しでやってみたい、というときには、安いものから始めてみるのもいいと思いますが、筆を良い状態で長く大事に使いたいと思われるときには、さきほどの値段を目安に選ばれてみるのがおすすめです。
そしてさらにこだわりを持ちたくなってきたら、墨汁の種類を変えてみる、固形墨を使ってみる、と試していかれると、奥深い書道の楽しさを感じられると思います。
墨池
墨汁を入れる容器のことを、墨池(ぼくち)と言います。
蓋つきのプラスチック製のものを、まずは安いもので十分ですので揃えてみてください。Amazonでも500円前後で購入できます。
子供の頃に習字をしていたときには、硯(すずり)を使っていた方も多いかもしれませんが、硯は墨池に比べて重たく扱いずらいものになります。何より墨汁を使うのであれば、固形墨を硯ですることがないので、硯を使う必要性もありません。
墨池は、軽くて洗いやすいのはもちろん、墨汁がたくさん入れられる、筆をならす部分が大きいので筆に含ませる墨の量を調整しやすい、といったメリットがあります。また余ったときには、注ぎ口から墨汁の容器に戻したり、すぐまた使う予定があるのなら蓋をして保管しておけるところも便利です。
下敷き
下敷きも100円ショップで販売していますので、そこからスタートされるのもよいと思います。
ただ、ある程度厚みのあるもののほうが書きやすいことは確かです。私自身、厚さ1㎜ほどの薄い下敷きを特に不自由なく使っていましたが、3㎜前後厚みのあるものに変えてみたところ、もう薄い下敷きには戻れなくなってしまいました。薄いものは、机と密着せずに少し波打つような浮きが出てしまうので、厚いものから薄いものに戻すと非常に書きにくさを感じてしまいます。
下敷き自体がもともとそんなに高いものではないので、初めから厚みがあるものを揃えられるのも良い選択だと思います。私が購入したときも400円前後だったと記憶しています。
また、4文字や6文字用の線入りのものもあります。中心線や文字の大きさの目安がつくことが便利で、私自身は気に入って使っています。ただ線入りのものは、線が入っていることで字が枠に収まろうと萎縮してしまう、など悪い影響もあるため、先生によってはおすすめされないことも多いようです。
文鎮
文鎮は100円ショップで揃えましょう。
適当な大きさの重たいもの(石など)で代用してもいいかもしれませんが、やはり文鎮として作られたものが、棒状で大きすぎず持ちあげやすい形状になっていますので、まずは安いもので必要十分だと思います。
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